2009年11月アーカイブ

10年前って

ちょうど10年前の今ごろというのは、初めての転職で色々な意味で緊張の毎日だった。とくに銀行から新興ベンチャーへの転職だったから、仕事の内容もさることながら、人間関係や日々の過ごし方など、あらゆることが未知の事柄で、ストレスも多い日々だった。私生活でも転職とほぼ同時期に結婚したこともあり、とにかく日々バタバタしていて余裕がなかったような気がする。

ちょうどそのころ、音楽CDをコンビニエンスストアで販売する事業の企画・管理などをやっていた。今でも覚えているのは、嵐のデビューと重なったので、コンビニで購入してくれたお客様にポスターをプレゼントするということになったのだけど、コンビニでの配送はチルド便という冷蔵車を使うこともあって、パッキングがとても重要なのに、そのパッキングがうまく包装されていなくて、購入者からクレームとなり、その対応に追われていたことだとか、宇多田ヒカルのファーストラブがやたらロングランで売れ続けていたこととか、グレイのベストアルバムの売れ行き予測していたこととか、今から考えると「いい思い出」な出来事ばかりだ。

もちろん、人間関係でいろいろ悩んだり、仕事でもうまくいかなくて、先が見えなくて、いつも「あー、もういやだ!」と思ったことも多かったけど、10年もたつとあまりその辺のことは覚えていない。会社とか、業界とか、この10年大きく変化したし、社会情勢も大きく変わった。だから、多分過去の出来事のマイナス部分っていうのは、その大きな流れの一つの表れでしかないって自然に思えているんだろう。

でも、こうして書いてきて、嵐ってすごいなーと改めて思った。出たころは、またジャニーズの新しいグループができたくらいにしか思っていなかったけど、10年たってちゃんと自分たちのポジションを確立しつつある。音楽CDはどんどん生産は減っていって、ipodなどのネット配信にとって代わられているけれども、それを作り出すソフトの部分は意外に顔触れ変わらない、というのも面白い。

ネットは、ソフトの配布の仕方を今後も変え続けるだろうと思うけど、デリバリーされるソフトの中身は根本のところではそれほど変わらないのだろう。デリバリー方法の進化は、ネットであれ、リアルであれ、技術の進展に依存する。でも配布されるモノに魅力がなければ、広がらない。マーケットはグローバル化しているから、可能性は膨大だけど、すぐに淘汰されるので、競争は激しい。

10年前から言われていることだけど、10年たってもあまり急激に進んだ感じがしないのは、日本に身を置いているからなんだろうな、と感じなくもない。政治の動きなんかを見ていると、これから急ハンドルを切るという感じはまったくしない。ってことは、要は自分が選択するのだ、ということなんだろう。あまりかわらない何かを中心に生きるのか、それとも変わることを前提に生きるのか。どちらにしても、自分で選択できる現代に生きていることを幸せに思う。


Author:渡辺健堂
1971年生 北海道出身 北海道大学法学部卒
卒業後、㈱日本長期信用銀行入行。コーポレートファイナンス業務、マーケット部門でミドルオフィス業務に従事。その後、ベンチャー企業を経て2000年にヘッドハンティング会社の設立に参画。2002年に同社代表取締役社長に就任。投資ファンドにおける投資先経営陣確保の重要性に着目、幅広い業界の経営者候補との強いパイプラインを築く。
2006年㈱エグゼクティブ・ボードの立上げに参画、主に金融の他、事業開発、事業企画などを得意とし、経営者発掘と投資ビジネスの融合を模索している。

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