2007年10月アーカイブ

情報格差と意思決定の主体


物事を根本から考える姿勢

先日、ひさしぶりに新卒で入った銀行の先輩と同期と食事をした。
先輩はある金融機関で投資を判断する部署におられて、日々いろいろな投資機会をさぐっているとのことだった。同期は某公開企業の取締役だ。その中でいくつかの面白い話題がでたので、今日はその話をしようと思う。

・いい経営者が運営する収益構造のよくないビジネスと、よくない経営者が運営する収益構造のいいビジネス
先輩が投資する資金はかなり期間が長いので、本当に隠れた価値を見出そうとする努力が必須であるそう。その中で、ひとつのエッセンスとしてでたのが上記の選択。あなたならどちらに投資しますか?
先輩の答えは後者。なぜなら、経営者はいざとなったら変えられるけど、そのビジネスの収益構造はちょっとやそっとじゃ変えられないから。
これは、経営者を軽視しているのではなくて、10年単位で投資を考えれば当然の帰結だと思う。昨今の風潮で、ややもすると経営者礼賛的な雰囲気が過ぎるなと感じていたので、こういった現実に対する冷徹な分析というのは、本当に腹に落ちる話だった。

・日本の小売の特徴
他の先進国と比べた場合の日本の小売の特徴は、あまりにも分散していること。そのため、ビジネスモデルとして、中国等の低賃金国で生産し、日本で販売するというビジネスモデルは、長期的な視点に立てば、大きな転換を求められるだろう。
実際にどのくらい他の国と違うかというと、他の国では上位数社で半分以上のシェアを占めているのが普通であり、それ以上に寡占が進んだ国も多いのに対して、日本のリテーラーは半分どころか10%いくかいかないかだ(未調査)。そうなると、購買力を発揮しようにも交渉力が構造として弱いという状況になる。そういった構造に対してチャレンジする(要はM&Aで大同団結を主導する、など)ような経営者が出てきてほしい。

つくづく「自分の頭で考えること」と、「事実をあたり、常識を疑って、物事を根本から考える姿勢の大切さ」を感じた。

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Author:渡辺健堂
1971年生 北海道出身 北海道大学法学部卒
卒業後、㈱日本長期信用銀行入行。コーポレートファイナンス業務、マーケット部門でミドルオフィス業務に従事。その後、ベンチャー企業を経て2000年にヘッドハンティング会社の設立に参画。2002年に同社代表取締役社長に就任。投資ファンドにおける投資先経営陣確保の重要性に着目、幅広い業界の経営者候補との強いパイプラインを築く。
2006年㈱エグゼクティブ・ボードの立上げに参画、主に金融の他、事業開発、事業企画などを得意とし、経営者発掘と投資ビジネスの融合を模索している。

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