2011年1月アーカイブ

先日、朝のニュースで、京都大学教授の山中伸弥氏が、中学生に講演している場面を放映していた。

山中氏は、最初は整形外科の臨床医を志すも挫折し、研究者としての道を選択する。
人間の皮膚に遺伝子を導入するだけで無限に増殖し、神経や筋肉・骨などのあらゆる細胞に変わるヒト人工多能性幹(IPS)細胞を生成する技術を米国で開発され、これからの医療分野で大きな期待が寄せられている。
その山中氏が、今の自分があるのは、師と仰ぐアメリカ人研究者からの教えである「成功の為には、V(vision)&W(hard work)が重要」だと言う。

 

最近、企業トップから、エグゼクティブクラスのサーチを依頼される際に要望されるキーワードは「具体的に何を、どのような苦労や苦難を乗り越えて成し遂げたのか」という「実現力」である。
成熟し、縮小する日本市場で、国際間競争を余儀なくされている企業が数多くある。企業が生き残り、新たな成長拡大の道を開く為に、「今まで経験したことのない環境で失敗を繰り返しながら、諦めずに成功の糸口を創り出すことのできるリーダー」が求められている。

 

一方、当社で、次の活躍の場を模索されているエグゼクティブ人材から相談を受けるキーワードは「会社やトップには評価されているが、自身の最大最高の力を発揮する為に、心底共感できる経営ビジョンを掲げる企業で燃え尽きたい」という「ビジョンや理念との共感」である。
それは理想に燃えた新入社員が考える事と思うかもしれない。
しかし、多くの経験やスキルを有するビジネスリーダーだからこそ、自身の職業生活を全うする為には、今の安定した仕事を捨て、リスクを冒して「自分の本当の可能性にチャレンジしてみたい」という健全な欲求と考える。

 

逆に言えば、現職に留まることが以前のような安定や刺激的な環境でなくなっており、自身が年齢を重ねることで、そのリスクはさらに高くなる、という漠然とした危機感の表れでもある。
大きく様変わりしてしまった日本やビジネス環境でいかに成功を掴むか?
それは、成し遂げたい自分自身のビジョンを認識すること。そして、その実現の為に、時間やエネルギーを惜しまず、投資し続けた人にのみが掴めることかもしれない。

 

卯年の今年、皆さんにとって飛躍の年となるように祈っております。 


今年もチャレンジを応援します!

 年末年始の楽しみの一つは、経営者やビジネスリーダーの皆様からの、近況や今後のビジネスチャレンジについて熱いお話を伺える事だ。

 

還暦を数年前に迎えたA社長のチャレンジ精神は旺盛でお会いする度に刺激を受けている。A社長は20代半ばで起業し、売上3000億円に届くその分野では、日本一のSPA企業を一代で創り上げたことは周知の事実である。
今後は日本から世界(特に欧米)に事業を本格的に拡大し、2兆円を目指す。
その為に欧米で一緒にチャレンジできるビジネスリーダーを採用し育成したいとのこと。

 

父親から引き継いだ飲料・食品小売店を、個人顧客や飲食店へのお届けモデルに進化させ、売上1000億円を視野に入れる企業に発展させたB社長の次なる挑戦も興味深い。
従来の本業をさらに拡大・進化させると共に、長年培った個人宅や飲食店にお届けするビジネスモデルを活かし、他の商品を扱う企業のM&Aを同時に実行するという。
目指すは「顧客や地域に密着した新しいマーケティング、物流サービス会社」という、これからの時代にマッチした業態である。

 

大学卒業後、飲食業界に飛び込み、多くの業態開発を手掛け、今では国内では知らない人がいない程認知されているお店とC社長のこれからのチャレンジも眼を離せない。
既にアメリカ、シンガポールにも店舗を展開し、ヨーロッパにも子会社を設立しているが、
今後は、中国やその他のアジア諸国への事業展開を事業提携やM&Aにより、大幅に早めて海外での上場も視野に入れている。
C社長曰く「食とグローバルに興味がある若手を次世代リーダーとして育成し、力を合わせて食を通じて、日本文化を世界に伝えていきたい」と鼻息も荒い。

 

総合商社から伸び盛りのベンチャー企業に30代前半で飛び込み、執行役員として活躍された後、大手外資系企業に副社長としてスカウトされたD氏。
1年前にお会いした折に「仕事内容や報酬などに大きな不満はないが、50歳を迎えてビジネスの集大成を行いたい。企業規模はこだわらないが、日本企業で、しかもトップとして、社会や顧客に貢献したい」という相談を請けていた。
今年から大きなリスクを覚悟の新天地で、挑戦を選択されたD氏。心からご成功を心からお祈りしたい。

 

昨年は、クライアント企業の経営者からの依頼で中国・アジアでの仕事が増えた為、少し離れたところから、日本や日本のビジネスマンを見ることができた。
あらためて、日本企業やビジネスマンのポテンシャルの高さを再認識できたと同時に、その可能性を発揮する機会を自ら放棄するか、後回しにしている方が数多くおられることを痛感した。

 

上記にご紹介した方々は、私が知る限り、生まれつきの大経営者やスーパービジネスマンではない。共通して言えるのは、自分自身で成し遂げたい目標を設定して、その実現に向けて継続的に努力をし続けた方々であることは間違いない。

 

また、自身が成し遂げたい目標は、決してその大小や他人の評価を必要以上に意識する必要はない。それが「心底成し遂げたいと思えるかが重要」と付け加えておきたい。
今年は昨年以上に、多くのチャレンジに出会い、応援する機会を増やしたいということが、当社の目標でもある。



Author:竹内薫
1955年生 福岡県出身 78年立命館大学卒
研究開発型ベンチャーの設立に携わったのち、82年(株)リクルート人材センター(現リクルートエージェント)入社。
人材紹介、エグゼクティブ・サーチ、教育研修事業部長、人事部長を歴任。
99年に㈱スピリッツ(人事・採用コンサルティング事業)を設立。
国内企業の成長を人事・採用面で支援する。
06年8月、経営人材に特化した人材サービス㈱エグゼクティブ・ボードを設立。
代表取締役に就任。
経営者及び経営人材の発掘と成長支援をライフワークとする。

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