2008年11月アーカイブ

ポテンシャル経営人材を求む!

世界中を巻き込んでいる金融破綻に端を発して、企業経営者の多くは今後の経済環境について悲観的もしくは慎重になっている。

その厳しい環境の中、企業が求める経営人材とはどういうものか?
元々、エグゼクティブサーチを活用頂く目的は即戦力となる経営人材を採用する為である。即戦力とは個人が持つ職務経験やスキル及び業界情報や人脈に精通していること、メンバー育成や組織を統率するマネジメント能力、さらには人格、品格など総称して言われる。

最近、この即戦力経営者に加え30代を中心とした次世代経営幹部(ポテンシャル経営人材)の採用を依頼されることが増えている。
これは、社会や経済の環境、顧客の志向や意識の変化に大きく影響しているものと思われる。
例えば、多くの日本企業は高齢化や小子化で急速に縮小する日本市場の限界は明白でありアジアを含めグローバル展開に活路を求めている。

また、良いものを作れば必ず売れる時代から本当の価値(品質と価格のバランス)を見極める賢い顧客が求める商品・サービス開発が求められている。つまり、従来の事業・マーケティング戦略の枠を超え時代や社会の変化を予測し顧客の真のニーズを把握しなければならない。

この時代の節目を生き抜き、勝ち残るためには、
・経営者としての経験はなくとも実務やマーケットに精通し、新しいことに挑戦する意欲を持つ若手を採用する
・経営者自らが出来るだけ短期間で経営人材として育成する
この2点が得策と考えている。

日本を代表する創業社長にポテンシャル経営人材に求めるものを聞いてみた。
将来、経営者を目指す人に以下のコメントを送る。

それは、一番に事業を通して(社会に貢献したい)(いいものを世の中に提供したい)と純粋に思っている人。
その思いがないと、自分のことだけ、自分の技術や能力を磨きたいだけ、金儲けしたいだけの人は本当の経営は無理だと思う。経営者になって、いい社会にしたいと思える人、そういう人が経営者に向いている人、そういう資質のある人がポテンシャル経営人材と思う。

オーナー社長が求めるコミットメント

最近、お会いした当社のクライアント企業の経営者から同様の依頼を請けた。

A社は年商数千億円の東証一部の製造小売業で、国内、海外に積極的に事業を展開し不況下においても大きく業績を伸ばしている。
当社とのお付き合いは長く、多くの経営幹部の採用をお手伝いしてきた。
そのB社長から、今までの事業成長は即戦力となる経営幹部を社外から多く招聘してきたが、今後は既存事業のグローバル展開、M&Aによる周辺事業の拡大を考えると本当の意味で会社や事業にコミットメントしてくれる人材を採用したい。
異業種からの採用を考えると、会社や事業を深く理解頂く為に実務にも精通頂きたいので30代人材を中心に採用し、近未来の幹部として育成したいという依頼である。

C社は年商数百億円の食品卸及び小売の会社で、具体的に株式公開の準備に入り上場を期に5年後に約3倍の事業成長に挑戦している。
当社は株式上場を想定した人材及びオーナー経営者を中心とした経営チームの組成の依頼を請け、プロジェクトを組んでお手伝いをしている。
プロジェクトスタート時は幹部候補の条件は前職での高い職務専門性とマネジメント実績を第一としていたが、先日のミーティングでD社長から要望されたのは、もちろんそれも重要だが第一は当社へのコミットメントを大事にしたいとのこと。

2人のオーナー経営者に共通する想いは、創業から今まで育てた会社や事業や社員のことを考えると、表面的な業績の拡大ではなく中身の伴う成長を実現したい気持ちが強い。
その成長を実現するには、自身のキャリアアップや年収の為だけに転職を考える人や、前職の成功をいつまでも引きずる意識を変えられない人では難しい。

A社はこれから海外や新規事業に挑戦し、グローバル企業を目指している。
C社は私企業から公開企業に、そしてさらにその上のステージを目指している。
このタイミングだからこそ、プロパー社員も、これから入社する新戦力も、一番大事な会社や事業に対してコミットメントを要望したいとのこと。要は経営者と同じ気持ちを持ち、会社の成長に力を貸して欲しい、という期待である。

客観的に考えると、この会社や経営者を知らない優秀な人材が最初からコミットメントすることは難しいと思われる。しかし実際、私自身も経験やスキルも大事だが当社の理念やビジョンに共感頂ける方と仕事をしたいといつも考えている。

両社の期待に応えるため、経営者とのコミュニケーションをさらに深め、本当に仲間に加わって頂きたい人材に、これからも経営者の熱い志を伝えたい。


Author:竹内薫
1955年生 福岡県出身 78年立命館大学卒
研究開発型ベンチャーの設立に携わったのち、82年(株)リクルート人材センター(現リクルートエージェント)入社。
人材紹介、エグゼクティブ・サーチ、教育研修事業部長、人事部長を歴任。
99年に㈱スピリッツ(人事・採用コンサルティング事業)を設立。
国内企業の成長を人事・採用面で支援する。
06年8月、経営人材に特化した人材サービス㈱エグゼクティブ・ボードを設立。
代表取締役に就任。
経営者及び経営人材の発掘と成長支援をライフワークとする。

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