2008年6月アーカイブ

ある経営者のこれからの選択!

私と同年齢の経営者M氏と久し振りにお会いした。
多くの経営者やビジネスマンとお会いするのが仕事だが、M氏との面会はいつもビジネスに関係することだけではなく、最近の興味関心やスポーツや趣味、それに家族や子どもなど同世代ならではの会話を楽しんでいる。

M氏の事を一言で表現すると<自分スタイルを大事にして、変化や創造や困難を好む人>と言える。

学生時代はラグビーに明け暮れたこともあり多くの会社を訪問するでもなく自分を買ってくれた大手アパレルに入社した。
元々、組織に納まるタイプではなく「これと決めたことは、猪突猛進で突き進むのが真骨頂」というような人だ。
当時、成長していた会社で出る杭のM氏は活かされ、チャレンジングな仕事を次々とこなした。
M氏は、今の自分があるのは、若い時に好きなことにチャレンジさせてくれた上司や会社のおかげだと、心から思っていると今もよく言う。

30代は狭い日本を飛び出し、約10年アメリカの現地法人に駐在した。ビジネスだけでなく日常生活においても多くの刺激を受けたようだ。
M氏の明るくオープンな性格は、アメリカやアメリカ人とマッチしてビジネスでも成功し、日本に戻り上場企業の経営幹部に昇進した。

誰からも成功者と見られるが、M氏からすると日本でのサラリーマン経営幹部の仕事はどうにも刺激がなく物足りなさを感じていた。そこで、ファンドが支援する会社の社長としてヘッドハントされることになる(当時はまだ珍しかった)。

社長に就任にしたM氏は数年をかけ経営基盤を立て直す為に、現場の先頭に立ち、人員リストラを一切行わず社員のやる気を引き出し猛烈ながんばりで収益を改善した。
その甲斐があって無事エグジットが成立し、今はある大手企業のグループ企業となっている。

M氏の今までのキャリアは表面的に見ると、ラガーマン~大企業サラリーマン~アメリカ駐在~大企業経営幹部~プロ経営者となる。このことからM氏に経営者ポジションのオファーが数多く来ているのは容易に想像がつくが、おそらく選択する道は今までの延長戦ではないと漠然と思う。

それは、M氏がいつも新しい体験や変化に身を置いていたい、自分の人生は自分で決めるという性分を理解しているから・・・
そう遠くない将来、M氏は本質的キーワードのスポーツ、アメリカ(海外)、世界中の子ども達に関わる何か(ビジネスに限らず)で変化、創造を楽しんでいることだろう!

40歳で経営者を目指す!

欧米に比べ日本人ビジネスマンは新卒で入社した会社で実績を積み上げマネジメント職に就きさらにその上を目指すというのがまだまだ一般的と考える。
実際、私のお会いしている30代ビジネスマンの多くは漠然と自身の5年後、10年後をとらえている。

その中で3ヶ月前に始めてお会いしてご自身の次のステップを意思決定されようとしているT氏(32歳)をご紹介したい。

T氏は大企業に勤務される父親の仕事の関係で幼少時代を海外で過ごし、その後帰国し日本の大学を卒業した。早くから経営者になると決め、その為にどんな経験やスキルを積むかを考え自身のキャリアを選択してきた人である。

卒業後、大手シンクタンクに入社し大きなビジネスチャンスが到来すると考えインターネット分野のプロジェクトを数多く担当する。
当時、成長著しいIT企業経営者と仕事を通じて知り合い、ヘッドハントされその会社の成長戦略構築で成果をあげた後、自らビジネスプランを描き親会社から事業資金を調達して27歳で従業員10名の会社を起業した。社長在任中は、ベンチャー企業の醍醐味を味わうと同時に経営基盤の脆弱さ、経営者としての力量不足を痛感したと言う。

その後、社長の座を辞し、MBA留学を経て帰国し戦略系コンサルティング会社でブランド戦略や海外事業戦略のプロジェクトを通じてビジネススキルを大幅に高める努力をした。
その結果、約3年でマネージャーに昇進する。

そのT氏からいよいよ事業会社の経営者にチャレンジする為のキャリア支援を依頼され、以下のような案件を依頼されている。
①日本発でグローバルチャレンジする事業会社
②消費者に良い商品やサービスを提供している会社
③年齢や性別、国籍の差別がなく公平にチャンスが与えられ、結果においても公平な会社
  *結果、成果を出せば40歳で経営の仕事に携われる可能性がある会社

T氏の依頼を請け、当社のクライアントの中からいくつかの案件を検討頂き、一番興味を持たれたのが大手小売業の海外マーケティング案件である。
グループ企業全体の事業・マーケティング戦略を司る部門で特に海外事業会社の戦略、マーケティングを日本本社で担当した後、現地に赴任しCEOの直下で経営幹部として担当エリアの事業戦略、マーケティング部門責任者の仕事である。
持ち前のベンチャースピリッツを活かし、戦略コンサルタントとして身につけた論理的思考やプロジェクト経験を活かしながらもリテールを一から学び現場での成功や失敗を繰り返す事だろう。
数年後、アジアで活躍する40歳の経営者が誕生することを今から楽しみにしている。


Author:竹内薫
1955年生 福岡県出身 78年立命館大学卒
研究開発型ベンチャーの設立に携わったのち、82年(株)リクルート人材センター(現リクルートエージェント)入社。
人材紹介、エグゼクティブ・サーチ、教育研修事業部長、人事部長を歴任。
99年に㈱スピリッツ(人事・採用コンサルティング事業)を設立。
国内企業の成長を人事・採用面で支援する。
06年8月、経営人材に特化した人材サービス㈱エグゼクティブ・ボードを設立。
代表取締役に就任。
経営者及び経営人材の発掘と成長支援をライフワークとする。

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