2008年5月アーカイブ

プロ経営者として勝負する!

ここ最近、以前から仕事でお付き合いさせて頂いている経営人材から問い合わせが複数あった。いずれも日本を代表するオーナー経営者の下、事業成長に非常に重要な役割を果たしてきたビジネスパーソンである。

それぞれ身に付けられた経験者スキルは他社でも充分通用し、ご性格やご志向も企業トップとしてご活躍頂ける方々である。

共通しているのは、今の会社(上場企業)の成長期に入社し、経営者と共に会社を成長させる為、陣頭指揮で会社を引っ張って来られ、その業績を認められ早くから経営参画し今もCOO、CFOとして企業経営の一端を担っていることである。

H氏は、新卒で世界有数の電子機器メーカーに入社し、営業、マーケティング分野で経験、実績を積まれて管理職に昇進され、その後、経営幹部としてM&A先の再生に力を注がれた。経営幹部として出向いた企業が本体に吸収されるのを機に、今のオーナー企業に新規事業分野の責任者として入社し、着実に事業を成長させてきた。

K氏はスポーツ用品メーカーにて店舗開発、商品開発、経営企画と事業のコア部門を経験されて、当時、革新的なビジネスモデルを持つ急成長企業の経営企画責任者として転身し、参謀として経営者を支えてこられた。

お二人から期せずして同様のお話を頂いた。
入社された当時に比べると外部環境の変化や若手人材の台頭などもあり、急成長期に味わった仕事の醍醐味が薄れてきた。また、経営者自身も現状に満足しているのか事業に賭ける情熱が感じられなくなった。

また、オーナー経営者の側近として会社の意思決定に関わってきたとは言え、最終的にはトップの判断ですべてが決定されることが多く、自らの意志で判断し責任のすべてをとる立場で仕事がしたいとの思いも強くなってきた。

このような背景にあるお二人が選んだ次のステージは、当社と連携を組むファンド案件である。再生案件に限らず、世代継承案件、成長促進案件などご本人の経験、スキル、マネジメントスタイルが最大限活かされる案件を選択頂きたいと考える。

ご本人達は、今までナンバー2や3の立場で仕事をしてきた。職業生活の仕上げの時期にさしかかるこれからは厳しいとは思うが、短期間で成果を出すことが求められるプロの経営者とした自分の力を試して頂きたい。

当社が長くお付き合いさせて頂いている日本を代表する創業経営者は<経営者はその立場を経験しないと育成されない!>と言われていた。
日本を活力ある国にする為に、多くの挑戦や変革を掲げる企業(経営者)が出現することが望まれる。

経営請負人

今年のGW期間中に、今までお会いした経営幹部の数名からメールや電話を頂いた。
その多くは、個人の事情というより会社そのものがM&Aや吸収合併、営業譲渡や民事再生という環境変化の中で新たな場所を探す必要が生じた方である。

日本企業に勤める多くの管理職や経営幹部は今まで生きてきた会社や業界、精通した製品やサービス、培ってきた社内外の人脈があって初めて成果を出すことが出来ると言われる。
実際、当社に依頼を請ける案件の多くは業界や、プロダクトに対する経験やスキルが求められるケースが多い。

また、一般的にファンドやVCから派遣される大手企業の管理職経験者が短期間で成果をあげることが難しいという話も良く聞く。

再生機構からカネボウ社に派遣されたO氏は財務再生に留まらず、会社や事業の本質的な再生に少なくとも5年は必要と言われていた。

会社や業界を超えて経営者として活躍する為には、ミスミ社のS氏やO氏のように、実際にその立場で仕事をして始めて知恵やスキルやノウハウが身につき、プロの経営者として育成されるものと考える。
経営者の発掘と活躍の場を通して真の経営者を育成することが、今の日本には重要とこの仕事を通して痛感している。

私がお付き合いさせて頂いている人材で、経営請負人として認めている人材をご紹介したい。
H氏(54歳)は国立大学を卒業後、新卒で都銀に入行し外為為替ディーラー、パリ副支店長、関連会社数社のCFO等役員を歴任さた。
失礼ながら銀行では本流というより新しい部門や誰もが敬遠する役割を好んで選択されてきたのが彼の特徴と言えよう。
銀行合併を機に、親の介護もあり退職され、その後、一部上場企業(サービス業)のオーナー経営者に請われCFO兼COOとして個人経営から企業経営への転換。その為、改革を任され事業リストラ、M&A、人事制度改革などを手がけられた。
最終的には経営陣の刷新についてオーナー経営者と意見が分かれ、道半ばで身を引かれて後進に道を譲られた。(こういうことは良くある話ですね。)

その後、ある再生ファンドから1000億円近い売上規模のCFOとして管理部門全体、海外事業の再編などを任され、荒療治も含め陣頭指揮で再生に向けて約2年間、ほとんど無休で奮闘された。大変残念ながら再生に向けた施策にファンドとの隔たりがあり、3月で退職され、今は数年前から懇願されていた関西の老舗上場企業の海外事業と財務戦略を担当されている。

H氏の強みは、銀行での経験から会社や事業を数字や正しく判断することが出来るだけでなく、若い時からいつもゼロベースの仕事を経験してきたことだ。どんな環境でも偏見や先入観を持たず、現場に身を置き事実を直接確認し、課題や問題を解決する糸口を自ら考え身体を張って実行する。
また、一切の私心を持たず、フェアで若さ溢れるお人柄に社内外を問わず、多くの協力者が集まるのであろう。
私もH氏に今後も大きな活躍の場をご提案したいと考えている。

当社はこれからも、H氏のような経営請負人(プロ経営者)を目指す経営幹部候補や経営者を発掘し、活躍の場を提供していきたい。


Author:竹内薫
1955年生 福岡県出身 78年立命館大学卒
研究開発型ベンチャーの設立に携わったのち、82年(株)リクルート人材センター(現リクルートエージェント)入社。
人材紹介、エグゼクティブ・サーチ、教育研修事業部長、人事部長を歴任。
99年に㈱スピリッツ(人事・採用コンサルティング事業)を設立。
国内企業の成長を人事・採用面で支援する。
06年8月、経営人材に特化した人材サービス㈱エグゼクティブ・ボードを設立。
代表取締役に就任。
経営者及び経営人材の発掘と成長支援をライフワークとする。

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