2007年11月アーカイブ

良い人を考える!その1

読者の多くは企業経営者や経営幹部、管理職の方で普段、採用や評価に携わっておられると思われる。よく皆さんから「当社にとって良い人材を採用したい。」「彼は期待通りに成長している。」という発言を耳にするが、果たして経営にとって具体的にはどういう人を指しているのだろうか?

・その1-主体的意志を持つ人材
10数年前は売上約150億円、現在5000億円近い規模に成長した企業の経営者と採用面接を長くご一緒しているが、必ず「あなたは当社でどんな仕事をしたいのですか?」「将来のキャリアの到達イメージはどんな姿ですか?」という具合に進められる。「当社であなたにこの仕事をして頂きたいのですが?」といった類の話はほとんど無い。その会社の成長要因は業界の先入観や慣習にこだわることなく最善・最適・最高という視点でビジネスの仕組みを造り挑戦し続けてきた事と言える。
従って経営者の実感として実績・経験も大事だが、それより人材の持つポテンシャル(能力・可能性)を最大限発揮してもらう仕事環境をいかに提供するかが最も重要と考えて、採用面接から入社後のキャリアパスに反映しているのでしょう。
個人の立場から見ると、自分自身をよく理解している人、つまり自己の性格特・価値観・興味関心の分野を知り、仕事や自己研鑽で身につけた知識・スキル・経験を知り、近い将来どういう経験を積み、どういう仕事をしていきたいのかを具体的に考えておく必要がある。一般的にはキャリアプランと言うが、実際多くのビジネスマンのお話をお伺いしていると、極めて抽象的であったり、誰かの真似であったりするケースや、本来興味や関心の無い分野のキャリアを積み続けている人が如何に多いことか…。
自身の強い意志があってこそ本気の行動が伴い、意欲も継続する。そしてそれが仕事の成否を大きく左右するということだと思う。

日の丸を背負って!

今回は、外資系企業にてキャリアを積まれ、現在も経営人材として活躍されている方のケースをご紹介したい。もちろんこれは一例であって、外資系企業で活躍されている方すべてに当てはまるものではない、ということを事前にご承知おき願いたい。

K氏は米国本社のグローバル企業の一社(日本法人)でCFOをされている。
日本の大学を卒業後、財閥系素材メーカーの財務部に入社し、資金繰り・資金運用業務で確かな実績をあげ高く評価されていたが、数年後にさらにシビアな環境で仕事がしたいと考え、誰もが知る米系グローバル企業(日本法人)の財務・税金課長として転職した。
K氏はその企業グループにおいても高い実務能力とコミュニケーション力をいかんなく発揮され、コントローラーを経て10年後に前述の企業グループの1社でメンバー50名を部下に持つCFOポストに就いた。その後MBAを取得し、最近まで同じ企業グループのアジアパシフィック地区のCFOとして、米国本社にダイレクトにレポートする役割を担っていた。

M氏は国内及び外資系弁護士事務所で勤務し、パートナーまで勤めたが事業経営に興味があり、外資系医療機器メーカーの法務部長として転職。翌年には取締役に就任した。
その後、米国のグループ企業内で日本法人の法務責任者、台湾企業の総経理を歴任し、専門分野(法務)のみならず企業経営者としても多くの実績を積み上げていた。

お二人に共通するキャリアは、グローバルで通用するビジネスマンを目指し、若い時は国内企業(事務所)で実務の経験を積んだ後、外資系企業において更に専門性に磨きをかけ、併せて米国企業のマネジメント・経営ノウハウを学び、経営幹部として実践し成功を収めたことである。

40代を迎えたお二人の共通する私への依頼は、自身の国内外企業での経験を活かせる会社。さらに言うと能力や経験を正しく評価し発揮できる役割(ポジション)を与えてくれ、日本企業でグローバル展開にチャレンジしている会社で働きたいとのこと。
そして共通する理由として、今まで培ったスキルや経験や人脈を最後は日本の為に役立てたい、日の丸を背負って仕事がしたい、とのことだった。

その後、K氏は日本企業に転じるも再度外資系企業に戻り、M氏は希望通りグローバル化を急ぐ大手国内企業の役員として大車輪の活躍をされている。
今後もグローバルビジネスマンを目指す人材を発掘し、活躍の場を提供していきたい。


Author:竹内薫
1955年生 福岡県出身 78年立命館大学卒
研究開発型ベンチャーの設立に携わったのち、82年(株)リクルート人材センター(現リクルートエージェント)入社。
人材紹介、エグゼクティブ・サーチ、教育研修事業部長、人事部長を歴任。
99年に㈱スピリッツ(人事・採用コンサルティング事業)を設立。
国内企業の成長を人事・採用面で支援する。
06年8月、経営人材に特化した人材サービス㈱エグゼクティブ・ボードを設立。
代表取締役に就任。
経営者及び経営人材の発掘と成長支援をライフワークとする。

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